2011.11/09 [Wed]
乳がんかも?〜病院へ行ってから〜
【 前回の続きです。 】
病院の受付開始(開門?)は朝8時。診察券のある人は受付機に診察券を通し診察希望の科へ行く。それぞれの科の受付業務開始は8時30分、そして診察開始は9時。私は診察券のない全くの初診なので紹介状を持って初診受付へ、そこで手続き書類を書かされ個人ファイル作成。ファイルを渡され外科受付へ。そこで問診票を渡される。その時点で9時少し前、その後30分位してマンモグラフィーを受けてくるよう指示される。マンモグラフィーの後外科待ち合い室で悶々とした時間を過ごす。1人やたら周りの人に話しかけているおばさんがいた。私は誰かと話せる気分じゃないので「私に近づくな、話しかけるなオーラ」を必死で出した。それにしても世間にはなんて沢山パートナーの受診に付いてくる男性がいるのだろう…そんな事をぼんやり考えながら他の人達を眺めていた。私と同じように初診らしき人達のほとんどは診察室を出てくるとほっとした表情になっている。もうすぐ私もあんな風になれるに違いない、そう思っていた。11時30分を過ぎた頃ようやく中待ち合いに。そして前の人が診察室から出てきて数分後私が呼ばれた。
診察室に入って初めてその男の先生の顔を見たとき「あ、若い」というのが第1印象。その先生はマンモの画像を見た後私の方へ振り向き「健診で何かあるって言われちゃった?自分でわかる?」とフツーに話し始めた。私「全然わかりません」先生「じゃあ、触診してみるから横になって」触診をしながら先生は「ん〜?これは腺腫じゃないかなあ…ちょっと最新式のエコーで見てみようか。それで何かあったら針を刺して組織を調べてみよう。すぐに呼ぶから部屋の前で待っていて」と言った。中待合で待っているとすぐにもっと奥の部屋から女性の技師さんらしき人が私を呼びにきた。そしてエコーの間やはり健診の時と同じ所で手が止まり何枚もの写真を撮られた。この期に及んで私はまだ「これで無罪放免、解放される。先生はきっと悪いものじゃないよ、心配ないと言ってくれるに違いない」必死でそう思い込もうとしていた。そして再び診察室へ…さっきと空気が違った。先生の顔色が違っていた。そして「やっぱり何かあるね、針を刺して調べてみよう。ちょっと太目の針だけど痛み止めの麻酔するから大丈夫」と言った。私横になりながら「え?!どの位?」先生「1.6cm」私「え?それって大きいの?小さいの?」先生「そんなに大きくないけれど形が悪いから。これは調べなければいけないしこりだから」そこから先もう泣きたいのを必死で堪えてそこにいるのが精一杯だった。麻酔の注射も痛ければその後の検査もガチャン、ガチャンと音がしてものすごい痛みだった。結果は10日後。死のモード満載で泣きそうな私の目を見て先生は言った「大丈夫だよ。そりゃあ癌だって言われたらショックだろうけれど、たとえ癌だったとしてもそんなに悲観するような状況じゃないよ」と。
診察室から中待合に出てきた私に「どうだった?大丈夫だった?」と話しかけてきた人がいた。さっき診察室でやたらおしゃべりだったおばさんだorz…「私に近づくな、話しかけるなオーラ」はこのおばさんには効かなかったのか?!「いえ、まだ…」と言葉を濁す私にそのおばさん「気をしっかり持ってね」だって。まさか後にこのおばさんと1週間の入院生活を隣同士のベットで過ごす事になるとは思いもしなかった
そこから10日間、数分だって「癌」という言葉が頭を離れる事はなかった。先生の「大丈夫だよ」と言う言葉にすがるような思いだった。そして1人の友達を思い出していた。彼女はその2年前に乳がんになっていた。術前抗がん剤、手術、今は無治療、経過観察のみとなっている。今思えばトリネガだったのかな。私がその事を知ったのは彼女が既に脱ヅラした頃だった。噂は聞いていたけれど久しぶりに会ってベリーショートの彼女になんと声をかけていいか分からずにいる私に明るく「もう大変だったわよー」と話していた彼女。彼女はたった1人でこの不安な時を過ごしていたんだ、1人で闘ってきたんだ、そう思うと肝心な時に支えてあげられなかった自分が情けなく申し訳なくなった。そしてついに1人で耐え切れなくなった私は彼女にメールした。「怖い」と。彼女の返事は「大丈夫。今が一番不安で怖いとき。結果がはっきりとわかれば例え悪いものであっても闘う覚悟が出来る。ついているよ」そして冷静にこれからの事にアドバイスをくれた。たった1回しか会っていない先生の「大丈夫」と20年前からの友達の「大丈夫」この2つがなかったら不安と恐怖で押し潰されていたかもしれない10日間だった。
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診察室に入って初めてその男の先生の顔を見たとき「あ、若い」というのが第1印象。その先生はマンモの画像を見た後私の方へ振り向き「健診で何かあるって言われちゃった?自分でわかる?」とフツーに話し始めた。私「全然わかりません」先生「じゃあ、触診してみるから横になって」触診をしながら先生は「ん〜?これは腺腫じゃないかなあ…ちょっと最新式のエコーで見てみようか。それで何かあったら針を刺して組織を調べてみよう。すぐに呼ぶから部屋の前で待っていて」と言った。中待合で待っているとすぐにもっと奥の部屋から女性の技師さんらしき人が私を呼びにきた。そしてエコーの間やはり健診の時と同じ所で手が止まり何枚もの写真を撮られた。この期に及んで私はまだ「これで無罪放免、解放される。先生はきっと悪いものじゃないよ、心配ないと言ってくれるに違いない」必死でそう思い込もうとしていた。そして再び診察室へ…さっきと空気が違った。先生の顔色が違っていた。そして「やっぱり何かあるね、針を刺して調べてみよう。ちょっと太目の針だけど痛み止めの麻酔するから大丈夫」と言った。私横になりながら「え?!どの位?」先生「1.6cm」私「え?それって大きいの?小さいの?」先生「そんなに大きくないけれど形が悪いから。これは調べなければいけないしこりだから」そこから先もう泣きたいのを必死で堪えてそこにいるのが精一杯だった。麻酔の注射も痛ければその後の検査もガチャン、ガチャンと音がしてものすごい痛みだった。結果は10日後。死のモード満載で泣きそうな私の目を見て先生は言った「大丈夫だよ。そりゃあ癌だって言われたらショックだろうけれど、たとえ癌だったとしてもそんなに悲観するような状況じゃないよ」と。
診察室から中待合に出てきた私に「どうだった?大丈夫だった?」と話しかけてきた人がいた。さっき診察室でやたらおしゃべりだったおばさんだorz…「私に近づくな、話しかけるなオーラ」はこのおばさんには効かなかったのか?!「いえ、まだ…」と言葉を濁す私にそのおばさん「気をしっかり持ってね」だって。まさか後にこのおばさんと1週間の入院生活を隣同士のベットで過ごす事になるとは思いもしなかった

そこから10日間、数分だって「癌」という言葉が頭を離れる事はなかった。先生の「大丈夫だよ」と言う言葉にすがるような思いだった。そして1人の友達を思い出していた。彼女はその2年前に乳がんになっていた。術前抗がん剤、手術、今は無治療、経過観察のみとなっている。今思えばトリネガだったのかな。私がその事を知ったのは彼女が既に脱ヅラした頃だった。噂は聞いていたけれど久しぶりに会ってベリーショートの彼女になんと声をかけていいか分からずにいる私に明るく「もう大変だったわよー」と話していた彼女。彼女はたった1人でこの不安な時を過ごしていたんだ、1人で闘ってきたんだ、そう思うと肝心な時に支えてあげられなかった自分が情けなく申し訳なくなった。そしてついに1人で耐え切れなくなった私は彼女にメールした。「怖い」と。彼女の返事は「大丈夫。今が一番不安で怖いとき。結果がはっきりとわかれば例え悪いものであっても闘う覚悟が出来る。ついているよ」そして冷静にこれからの事にアドバイスをくれた。たった1回しか会っていない先生の「大丈夫」と20年前からの友達の「大丈夫」この2つがなかったら不安と恐怖で押し潰されていたかもしれない10日間だった。
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- [乳がん(感じていたこと、感じていること、エトセトラ)]
- TB(0) |
- CO(12)
- [Edit]
No title
たとえ、この先大変な治療があっても、経験者が大丈夫と言ってくれると、この人も乗り越えたんだから、私もどうにか頑張れるかな…とおもますもの。
それにしても、病院で話しかけてきた人凄いですね…
病院という場は、とてもデリケートな場で知り合いでも、なかなか話しかけにくい場所なのに…