2011.11/11 [Fri]
やっぱり乳がん~「先生」が「センセ」に変わるまで~
【前回の続きなのですが、書いてから読み直したらセンセ大好き日記のようになっていました。バカらしくなるかもしれないのですっ飛ばしていただいていいですよ
】
10日間何度となく「大丈夫」と「怖い」を行ったり来たりしていた。そしてようやく「たとえ癌であったとしても大丈夫。闘う」と覚悟に似た気持ちが出てきた。それでも結果を聞きに行く病院までの道のりが果てしなく長く感じられた。病院の前にくると足がすくみあの友達に「やっぱり怖いよ」とメールした。「大丈夫」すぐに返信がきた。
どれ位待ったのか覚えていない。死のモード満載で待合室で固まっていた。予約時間をかなりすぎてから診察室に呼ばれた。
先生がこちらを振り向き言った「検査の結果ね、確定じゃないんだよ」
私 :「

」
先生 :「98%なんだよ。98%悪性なんだけど2%は違うんだ。だから確定じゃないんだよ。う~ん…
」と検査結果に納得のいかない様子の先生。
私 :「えっ
えっ
はあぁ~
先生…いや、そ、そう言われても…えっと…私、ど、ど、ど、どうすれば…」あれだけ気持ちを奮い立たせて「何を言われても頑張る。闘う」と意気込んでいたのに、「癌じゃなかったよ」ならまだしも「わからない」ってどうよ
もう急に力が抜けてしまった。。。
先生 :「何故98%って出たのかはわからない。採った組織が少なかったせいかもしれないけれど2%の可能性がないわけじゃない」と2%の可能性について説明用の用紙に考えられる病名を書き連ねて説明してくれた。でも、その割には「でも、みんくさんのはもう…」なんてぽろっと口から出たりしていた。内心「わかりやすい人だなあ…」と思いつつ、常に私の目を見て話をしてくれるその先生に対して不信感や不快感はなく「先生がそこまで思っているなら…」と「癌」に対する覚悟も出来てきたし何より先生と目を合わせて話していると安心できて「たとえ癌であっても大丈夫」そう思えてきた。
先生 :「CT撮らせてくれる?」
私 :「はい」
「もう、この際はっきりするならCTでも何でもするわよ」と声に出さずに呟きながら2日後にCTの予約、CTの2日後に結果の予約をして帰った。
CTの予約は午後だったので検査当日は幼稚園児の次男のお迎えをママ友に頼んで病院へ行った。造影剤を入れるとオネショをしたような感覚になって変な気分だったけれど検査は何も問題なく終わった。次男をママ友の家にお迎えに行った時心配する友達に話をしているうちに泣けてきた。「死んじゃうのかな?私が死んだら子供達はどうなるのかな?」ってしばらく泣いていた。あの時言えなかったけれど「泣かせてくれてありがとう」
CTの結果を聞きに行った日はこの先生の外来はなく何かの合間に予約を入れているようだった。外来がないのに随分とこの先生の患者さんらしき人達がいる。たっぷり2時間は待たされてから診察室に呼ばれた。
先生 :「やっぱりあるね。でも確定じゃないんだよ」
私 :「(またか…
)いや、だから私どうすればいいんでしょう?」CT撮れば確定できるんじゃなかったのね…(by心の声)
先生と私睨み合ったまま見つめ合ったまましばしの沈黙の後。
先生 :「先に手術の日を決めようか。1.6センチなら全く問題なく温存できる。手術でしこりのみを取ってその場で調べて癌じゃなかったらそこで手術は終わり。癌と出たらそこから癌の手術に切り替えよう。癌じゃないのに癌の手術は出来ないしやってはいけない。」
私に異存はなかった。たとえ癌でなくてもそんな怪しげなものを胸の中にこのままにしておきたくはなかった。
私 :「はい、お願いします」
そう言ってからまた急に怖くなってきた。泣き出しそうになるのを必死で堪え11月下旬の手術の日(外科的生検)を決めた。そして手術前の説明と採血の予約をしようとしたその時…
先生 :「やっぱりもう1回針刺して調べさせてくれる?それで確定できたら最初から癌の手術が出来る。横になってくれる?」
私 :「えっ

(嫌だよ、嫌だよ、あんな痛いのもう嫌だよ~(T_T))」
声に出したつもりが出ていなかったんだね、これが…で、また、有無を言わさずとても痛い麻酔注射してそれでもすごく痛いガチャンガチャンという音のする検査。怖いやら痛いやらもう何が何だかわからなくなって涙ぐみながら服を着てまたPCに何か打ち込む先生の前の椅子に座りうつむきながら声を絞り出した。
私 :「あの…先生…」
PCを打つ音の方が大きい位のボソッとした小さな声で呼びかけた。そうしたら先生すぐに手を止めてこちらを振り向き
先生 :「ん?なあに?」
そう言って私の顔を覗き込んだ。
その瞬間、ここまで自分で自分を支えて立っているのがやっとな状態で抱えてきた不安や恐怖がふっと消えた。
ああ、この人はちゃんと私の事を見てくれている。この人なら大丈夫。信じられる。ついていこう。
この瞬間から「先生」は私の「センセ」に変わった。
因みにこの時質問した事は「これでいい結果が出る可能性は?」だったのだけどセンセの答えは簡単明瞭に一言「ないよ」でした~


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どれ位待ったのか覚えていない。死のモード満載で待合室で固まっていた。予約時間をかなりすぎてから診察室に呼ばれた。
先生がこちらを振り向き言った「検査の結果ね、確定じゃないんだよ」
私 :「



先生 :「98%なんだよ。98%悪性なんだけど2%は違うんだ。だから確定じゃないんだよ。う~ん…

私 :「えっ





先生 :「何故98%って出たのかはわからない。採った組織が少なかったせいかもしれないけれど2%の可能性がないわけじゃない」と2%の可能性について説明用の用紙に考えられる病名を書き連ねて説明してくれた。でも、その割には「でも、みんくさんのはもう…」なんてぽろっと口から出たりしていた。内心「わかりやすい人だなあ…」と思いつつ、常に私の目を見て話をしてくれるその先生に対して不信感や不快感はなく「先生がそこまで思っているなら…」と「癌」に対する覚悟も出来てきたし何より先生と目を合わせて話していると安心できて「たとえ癌であっても大丈夫」そう思えてきた。
先生 :「CT撮らせてくれる?」
私 :「はい」
「もう、この際はっきりするならCTでも何でもするわよ」と声に出さずに呟きながら2日後にCTの予約、CTの2日後に結果の予約をして帰った。
CTの予約は午後だったので検査当日は幼稚園児の次男のお迎えをママ友に頼んで病院へ行った。造影剤を入れるとオネショをしたような感覚になって変な気分だったけれど検査は何も問題なく終わった。次男をママ友の家にお迎えに行った時心配する友達に話をしているうちに泣けてきた。「死んじゃうのかな?私が死んだら子供達はどうなるのかな?」ってしばらく泣いていた。あの時言えなかったけれど「泣かせてくれてありがとう」
CTの結果を聞きに行った日はこの先生の外来はなく何かの合間に予約を入れているようだった。外来がないのに随分とこの先生の患者さんらしき人達がいる。たっぷり2時間は待たされてから診察室に呼ばれた。
先生 :「やっぱりあるね。でも確定じゃないんだよ」
私 :「(またか…

先生と私
先生 :「先に手術の日を決めようか。1.6センチなら全く問題なく温存できる。手術でしこりのみを取ってその場で調べて癌じゃなかったらそこで手術は終わり。癌と出たらそこから癌の手術に切り替えよう。癌じゃないのに癌の手術は出来ないしやってはいけない。」
私に異存はなかった。たとえ癌でなくてもそんな怪しげなものを胸の中にこのままにしておきたくはなかった。
私 :「はい、お願いします」
そう言ってからまた急に怖くなってきた。泣き出しそうになるのを必死で堪え11月下旬の手術の日(外科的生検)を決めた。そして手術前の説明と採血の予約をしようとしたその時…
先生 :「やっぱりもう1回針刺して調べさせてくれる?それで確定できたら最初から癌の手術が出来る。横になってくれる?」
私 :「えっ



声に出したつもりが出ていなかったんだね、これが…で、また、有無を言わさずとても痛い麻酔注射してそれでもすごく痛いガチャンガチャンという音のする検査。怖いやら痛いやらもう何が何だかわからなくなって涙ぐみながら服を着てまたPCに何か打ち込む先生の前の椅子に座りうつむきながら声を絞り出した。
私 :「あの…先生…」
PCを打つ音の方が大きい位のボソッとした小さな声で呼びかけた。そうしたら先生すぐに手を止めてこちらを振り向き
先生 :「ん?なあに?」
そう言って私の顔を覗き込んだ。
その瞬間、ここまで自分で自分を支えて立っているのがやっとな状態で抱えてきた不安や恐怖がふっと消えた。
ああ、この人はちゃんと私の事を見てくれている。この人なら大丈夫。信じられる。ついていこう。
この瞬間から「先生」は私の「センセ」に変わった。
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- [乳がん(感じていたこと、感じていること、エトセトラ)]
- TB(0) |
- CO(6)
- [Edit]
ホントは好きだからね
も~分かる~「先生」じゃなくて、私は「せんせー」かな。
分かる人だけ分かってくれればいいニュアンス。
ここのところ、学会や講演会、昨日他科の先生や技師さんとの
お話をおさらいしてみると、
ほとんど主治医がやってくれていたことだな~と思ったり。
お互い今後の長いサバイバー生活
主治医診察で免疫上げていきましょう~!!